飯豊本山・大日岳 登山記録 2006/9/23−24 s.k
飯豊本山2105m福島県山都町 大日岳2128m新潟県新発田市 単独 晴れ
お盆休みに予定していた「飯豊本山、大日岳」山行が、訃報により延期になっていましたが、秋分の日の連休にようやく一泊で実現出来る事となりました。
前日は、高校の用事と息子の夜練の迎えで10時半に帰宅、11時就寝して2時に起床のハードスケジュールです。
朝昼兼用のおにぎり3個と、川入コースでは水の心配も少ないと思い500mlを2本、ラーメン、アルファー米、味噌、梅干、塩、ウィダーイン、ガム、キャンディー、梨、おつまみ等食料はまあまあ揃えたつもりでしたが、後記の山小屋での皆さんの食事宴会には驚かされました!
真夜中の2時半出発、登山口の御沢野営場までは高速を使い2時間半の行程。
車30台ほど停まっている中、ヘッドライトを装着し管理棟で登山カードを記入、5時に野営場を出発すると15分程で登山口となる。
沢音が少しずつ遠くなり下十五里でヘッドライトを外す。
一ヶ月半ぶりの山行と寝不足で、腰痛息切れめまいがありペースダウンし数人に追い抜かれてしまう。のんびり行こう〜
中十五里、上十五里、笹平、横峰と各所で一服。横峰を過ぎれば身体も慣れ、コースも穏やかになるので幾分楽である。
ツアー登山の一行を追い越し7時峰秀水場に到着、喉を潤し清水を補給する。道は程よく乾き歩き易い。
8時半、最初の難所「剣ヶ峰」岩場が続き、しっかり足場を確認しながら進む。
この辺りからは下界を見下ろす絶景が続く。
途中、郡山の中澤さん、憧れの小国の井上さんと出会い、8時50分「三国岳、三国小屋」
目指す大日岳・飯豊本山が遠望され、その中間にはポツンと豆粒のように御西小屋が見える。
三国岳を下り七森を通過 9時50分「種蒔山」、10時20分「切合小屋」
バイオトイレも完成した小屋にはすでに小屋番は居らず、水も切ってある。
11時「草履塚」先回はここで山々を眺めながらトマトを食べたが、今回は梨を半分頂く。
そろそろ水が底を尽きそうになったころ本山水場に着く。
ここでも下山中の小国の井上さんと言葉を交わせ、感無量である。
先行の中澤さんが「使用可」と地面に書いてくれていたので、安心して100mほど下り水を汲む。
秋の清水は、何処も水量が少なくペットボトルを満タンにするのに時間が掛かるが問題無い。
12時40分「飯豊本山小屋・飯豊神社」神社の鐘を鳴らし、息子の事を祈願する。
13時「飯豊本山」初登頂!しばし瞑想し、息子の願いが叶うよう祈願。
駒形山を越え14時30分「御西小屋」本日はここで一泊し、明日の早朝「大日岳」へ向かう。
風が強くガスが激しく吹き上げてきていたので夕日は諦め、早々にラーメンとアルファー米で夕食を取り4時に寝袋に入る。
次々と後続者が小屋に到着し、二階も満杯になり狭い場所を嫌う人はテン場にテントを張っていた。この日は2張りのテントが張られた。
小屋の中では話が大声で盛り上がり、時間も早すぎて大人しく寝ていた僕は中々寝付けない。
5時過ぎに外から「すごい夕日だぞ〜!」との声を聞き、全員一斉に外に出ると、ガスは収まり真紅の夕日が日本海へ・・・
30人程で夕日を眺め、感動のシーンである。
夕日が沈みきり小屋に戻って、皆さんは相変わらずよもやま話しで盛り上がっているが、前日3時間程しか寝ていない僕は、じっと寝袋に入って身体を休めた。
寝付いたのは10時頃であろうか。12時頃、再び「星がすごいぞ」との声を聞き、外に出ると・・・今度はまさしく満天の星空!
海釣りに嵌っていた頃、防波堤や磯で見ていた天の川とはまた別の、手の届くようなキラキラと輝く満天の星たち。軟弱な身体に鞭打って、ここまで来て良かったと思う。
3時30分、隣りの中澤さんのけたたましい携帯アラームで眼を覚まし、栃尾のAさんと三人で大日岳へ向かう。
大日岳までは1時間半、空には雲ひとつ無く星の光とヘッドランプの明かり、左手には会津の夜景、右手には新潟の夜景を望みながら進む。
吹き上げる風は強く冷たく、身体を包む雨合羽が有りがたい。
5時「大日岳」山頂到着。東の空が白みかけてきた。
一段と風は強いが、日の出方向の地平線に二筋の雲が有る以外、完璧な快晴である。
5時半、神々しいまでの日の出が始まった。手を合わせる。
肌をなでる空気 光り輝きだす山々 優しく突き刺さる日の閃光    山は北股岳・烏帽子岳
西側、日本海のガスには影飯豊・・・ まさしく鳥肌が立つ感動である。日が昇りきり三人で小屋までの帰路に着く。放射冷却で霜柱が立つ中、6時30分御西小屋に到着。    大日岳・牛首山を振り返る
軽く朝食を摂り、7時半に小屋を出発。途中「弘法清水」で水を汲み、8時50分飯豊本山到着。
愛くるしい「オコジョ」を2匹見ることができた。すばしっこくてカメラを向けても中々シャッターチャンスを掴めない。
小屋でも一緒だった山の有名人「ヒロたん」はビデオ構えて追いかけていたが、やはり簡単には撮らせてもらえないようである。
10時草履塚 10時40分切合小屋ここで早めの昼食を摂ったが、この後身体が重くなり下りはしんどくなった。
12時10分三国岳・三国小屋 13時30分横峰
下山で足を痛めるので、立ち止まり休む回数を増やす。
3時下山。整理体操のつもりで、栃の実を拾い30個ほど持ち帰る。
飯豊の湯で筋肉をほぐし、5時に高速で自宅へ向かう。途中何度か休みながら8時に無事帰宅した。
御沢5時→飯豊本山13時→御西小屋14時30分
御西小屋3時40分→大日岳5時
大日岳5時45分→御西小屋6時30分
御西小屋7時30分→御沢15時30分

登り9時間30分  御西、大日岳ピストン2時間30分   下り8時間
花の時期は終わり、オヤマリンドウ・ウメバチソウと数は少なかったものの、今回の飯豊本山・大日岳山行では多くの感動を受け、また人生観が変わったような気がします。
息子も家族も山の話しには関心がありませんが、それぞれ毎日を一生懸命過ごしてるようなので良しとしましょう(笑)
山で出会った、郡山の中澤さん、小国の井上さん、栃尾のAさん、シャープのBさん、栃尾のヒロたん、埼玉のC子さん、内野のD子さん、胎内のEさん
遠くない将来また飯豊で会えるような気がしています。お世話になりました。
特に中澤さんには、雨具を間違って持って来てしまい申し訳ありませんでした。何とかインターネットで連絡を付けて宅配でお返しする事が出来ました。
無断ですが、ホームページを持っておられる御三方を紹介して、今回のレポを完了します。

井上さん 「飯豊朝日連峰の登山者情報」 http://www.ic-net.or.jp/home/iide/
中澤さん 「郡山からの四季の山行」 http://www63.tok2.com/home2/iidesan/
ヒロたん 「ヒロたんの山行記録」 http://www5a.biglobe.ne.jp/~hiro-tan/index.htm

飯豊本山・大日岳のアルバムはこちら

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