×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

飯豊連峰(石転び沢・北股岳)

201362  s.k

北股岳 2024m  門内岳 1887m

胎内山・扇の地紙

新潟県山形県

晴れ 単独

                       

 

登山を始めた頃からの憧れであった「石転び」

遭難の情報などを聞くにつれ行く機会を逃していた。

「飯豊朝日連峰の登山者情報」から見聞きしていると、残雪の多い時こそ難易度は下がるとのことである。

先日「蒜場」に登ってから、密かに「行くとしたら今だ」と思いを募らせていた。

 

自宅発 430

車を1時間走らせれば、登山口の天狗平に到着するアクセスもありがたい。

天狗平から主稜線に上がるには、丸森尾根・梶川尾根・石転び沢・だいぐら尾根の4つの登山道がある。

 

駐車場にはすでに20台ほどの車が停まっている。

 

20分で新緑の温身平を抜け沢沿いの林道を進み、沢道に入る。

1台のバイクが追い抜いて行った。しばらく行くと林道上に残雪があり、先程のバイクの他に4台の自転車がデポしてあった。

道は、倒木あり崩落あり高巻ありで昭文社の地図には点線で表示されている通り、この時点で一般向きではない。

雪渓を3か所通過して、本雪渓に乗る。

それぞれ雪渓の末端は一番危険で、先行者のトレースを見て下流から慎重にコースを選ぶ。

雑木の道で1(スキー)抜き、2番目の雪渓渡りで2(スキー)を抜く(僕は20mほど上流を通過)

石転びの本雪渓に乗って、「つぶて石」辺りになるのだろうか大きな口を開けてその下は大量の雪解け水が流れている。

 

ここから1時間は凄く快適な歩きだ。雪渓が広いのでブヨも居ない。

空の青さと、残雪の白、新緑の緑のコントラストが素晴らしい。

 

左手の山腹からは、ギャーギャーと猿の騒ぐ鳴き声がする。

滝沢の出合を通過するが、ここを間違って左の滝沢へ入ってしまい身動きが取れなくなった遭難事案があった。

1時間で石転びの出合に到着。6本アイゼンを装着して、ピッケルを持つ。

右手が門内沢、左手が石転び沢。

ここまでで1名、2(スキー・ボード)を追い抜く。

 

2度、鈍い雷のような音を立てて雪崩が発生した。

1度は右手から音と共に崩れてくるのがわかった。

雪の塊りが石にぶつかり、僕の数十メートル脇を転がって行く。

2度目は、後から歩いていた人が「うぉー!!」っと声を上げ(ラーク!!とは聞こえ無かった)、上を見ると右手から音もなく崩れたようでいくつもの雪の塊りが岩にぶつかって砕けて僕の左手と右手に転がって行く。

雪の転がる方向に注意する。まだこの辺は避ける事のできる斜度だ。

雪崩跡(デブリ)の多い箇所は、時間を掛けず休まず通過することにする。

 

いよいよ急斜面になり、この先はリュックを降ろす事も出来ない。

なだれた雪の塊りが「丁須」状になって三脚代わりに丁度いい感じになっていたので、セルフで記念撮影をして軽く一服入れる。

 

最初は直登していたが斜度が上がるにしたがい6本爪ではグリップが利かず、ジグザグの斜め歩行に切り替える。

進行は遅くなるが、身体のバテも抑える事が出来る。

こちらがスピードを緩めたら、後方からスキーを担いでハイスピードで直登していく人に追い越された。

アイゼンの前爪を効かせて、キックステップでかかとをつかない歩行で登って行く。

 

草付きが一部顔を出していた。普通ならここで休めるのだが、状態が良くなく横を休まず登る。

へばりかけた頃、ようやく梅花皮小屋の屋根が見えた。緊張から解放された。

 

登り 5時間

冷気に包まれ、虫も居なくて凄くいいところだ・・・ 最後の急斜面さえ無ければ()

 

稜線では「ハクサンイチゲ」が咲いていた。飯豊にも春の到来を感じる。

5人が小屋の外で休んでいた。

 

40分の休憩後、斜面を登り北股岳に向かう。

本山方向は雲に覆われているものの、大日岳はくっきりとその雄姿を見せてくれた。

北股山頂では、山形市から来たと言う男性2名と談笑。

 

続く門内岳山頂では男女と挨拶を交わす。

 

稜線歩きはいくらでも歩けるような錯覚を覚える。

登りの苦しさに身体が慣れてしまったのだろうか。

 

梶川尾根を下る事にしたのは、石転びを6本爪のアイゼンで下るのは危険と思ったから。

あの急斜面、登りより下りの危険度が高いのは明白だ。

 

無雪期には何度も通過している梶川尾根、これがまた嫌になるほど下りが続く。

 

途中残雪で道が無くなり、ブッシュに入り込んだがその先へ行けず登り返し、アイゼンを付けて左手の急斜面を下ろうとしたが、ここが怖いくらいの斜面で斜めに進んだがその先を下りれず、再び登り返してブッシュの縁に取り付き身体を安定させた。

そこからは枝を掴んで何とか安全な場所まで下りる事が出来た。

上から見上げると、ブッシュの中に道のような空間がある。どうやら雪に押されて道が塞がれていたようだ。

 

その後もナイフリッジを渡る事になり慎重に確実に進む。

夏道と雪上を繰り返し交錯して下る。梶川尾根に入ってからブヨが物凄く、立ち止まると身体の周りとリュックにまとわりつく。

 

湯沢峰への登りが疲れた身体に効く・・・

 

流水でえぐられた登山道を延々と下り、遥か眼下に「飯豊山荘」の屋根が見えて来た。

飯豊山荘の位置がほぼ真下に思えるくらい、1時間の過激な下りとなる。

 

1630分 梶川尾根 3時間30分の下山となった。

 

登山口でリュックを下ろすと、温身平方向から二人がスキーを担いで自転車で走って来た。

 

 

全行程11時間、苦しかったが念願の「石転び沢」踏破することが出来、充実した山行となった。

飯豊連峰概念図のなかで、あと踏破していないのはオウインの尾根とオンベ松尾根、この難関だけが残ってしまった。

梅花皮荘で汗を流し、関川の「雪っ子」で味噌ラーメンを頂く。

2.5kg絞れたのに寝る前に計ったら2kg戻っていた。

 

 

5:30 天狗平

6:01 温身平

7:44 石転びの出合

10:51 梅花皮小屋

 

40分休憩

 

11:30 出発

 

12:00 北股岳

12:40 門内岳

12:57 胎内山

13:02 扇の地紙

13:37 梶川峰

15:13 湯沢峰

16:30 下山

 

登り 5時間

縦走 1時間30

下り 3時間30

(林道20分、昼休憩含まず)

 

 

DSC_0816_01.JPG

温身平にて

BD14578_

つぶて石辺り? 雪渓の末端は日々状態を変える。

DSC_0819_01.JPG

気持ちのいい雪渓歩き

BD14578_

DSC_0823_01.JPG

石転び出合にて

017.JPG

これから登る石転び雪渓

021.JPG

雪崩が襲ってきた

025.JPG

027.JPG

奥の人はスキーを担いで直登している。手前の人は下山中で、斜めに進路を取っている。

DSC_0101.jpg

梅花皮小屋・・  ようやくここまで来た

oo.jpg

北股岳

P5190042.JPG

ハクサンイチゲと大日岳

t.jpg

石転びを見下ろす。登山者が見えるかな

o12.JPG

10人が登坂中

t028.JPG

ハクサンイチゲ

t029.JPG

本山・御西への稜線

t030.jpg

今日の大日岳は珍しく機嫌がいい

t43.JPG

梅花皮小屋全景

t50.JPG

北股岳山頂

t60.JPG

石転び沢全景

t61.JPG

今回、一番苦戦した箇所を見上げた

t62.JPG

難所を過ぎたらナイフリッジが待っていた

t80.JPG

飯豊山荘が見えて来た。まだ1時間の下りが残っている。

t70.JPG

石転びのど真ん中にて

t99.jpg

本日の行程(カシミールに手書き、山旅ロガーはデーター飛びが激しく編集不能)

ヘッポコ登山記録